鉄道信号の歴史と、色の視認性の科学**
道を歩いていて当たり前のように目に入る「赤・青・黄」の信号機。
でも、
なぜこの3色なのか?
という理由を知っている人は意外と少ない。
実はこの色の組み合わせ、
鉄道の歴史と、人間の目の構造が深く関わっている。
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最初の信号は「鉄道」から始まった
交通信号のルーツは19世紀のイギリス鉄道。
当時の鉄道は
赤=停止
緑=進行
白=注意
という3色が使われていた。
しかし、ここで問題が起きる。
● 白色が危険だった
暗闇でも街灯や星の光が“白く見える”ため、
信号と紛らわしく事故につながった。
そこで白の代わりに「黄色」が採用される。
つまり、
赤・緑・黄の3色信号は鉄道が発祥。
その後、道路交通にもこの色が受け継がれた。
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なぜ“赤”が止まれ?
赤は長い波長をもっており、
大気中で散乱されにくく、遠くまで届くという特徴がある。
だから…
- 遠くからでも見える
- 危険を知らせるのに適している
- 文化的にも「火」「血」「警告」の象徴
世界共通で「危険」を示す色になった。
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なぜ“青”が進め? 本当は“緑”だった
日本の信号は「青」と呼ぶが、
実際のランプは 青寄りの緑色。
理由は、古い日本語の色分類
昔の日本語では
“青”=青・緑どちらも含む色だった。
- 青菜(緑色なのに青と呼ぶ)
- 青りんご
- 青信号
これらはその名残。
国語の慣習を尊重して、
緑ランプでも「青」と呼ぶようになった。
文化 × 技術が混ざった、日本らしい由来。
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なぜ“黄”が注意? 科学的に最も目に入りやすい色
黄色は、
人間の視細胞(錐体)による感度が最も高い色域。
つまり
目に飛び込みやすく、注意を引く力が強い。
さらに…
- 日中でも夜でも見やすい
- 赤 → 黄 → 青 の順番で自然に視線が動く
- 色盲の人でも比較的識別しやすい
「危険でも安全でもない“中間”を表す色」として最適。
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赤・青・黄は「歴史×科学のベストバランス」
まとめると、信号の3色は
● 歴史的理由(鉄道由来)
- もともと「白」だったが事故が多すぎて黄色に変更
- 赤と緑は鉄道信号の標準
- 車交通にもそのまま引き継がれた
● 科学的理由(人間の目)
- 赤は遠くから見える
- 青(実質は青緑)は視認性が高い
- 黄は最も注意を引く
- 色覚の違いがあっても識別しやすい組み合わせ
つまり、
赤・青・黄は “文化 × 科学 × 実用性” が最適解だったわけだ。
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今日のヒモトク(まとめ)
- 信号の色は鉄道信号がルーツ
- 白が危険だったため黄色が採用
- 赤は「最も遠くまで届く警告色」
- 青は“緑”だが、日本語の文化から青と呼ぶ
- 黄は人の目が最も感度を持つ色
- 科学的・文化的に理にかなった最強の3色

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