江戸時代の「行灯」が生んだ歴史と、「体内時計」が求める科学的理由
私たちは当たり前のように“1日3回”食事をとっている。
しかし、この習慣は昔からあったわけではなく、
**日本人の食文化・照明技術・体の仕組みが合わさってできた「わりと新しい習慣」**だ。
今回は
①歴史(江戸時代の暮らし)
②科学(体内時計・代謝リズム)
この2つの視点から、1日3食の理由をひもとく。
■ 歴史編:日本人が1日2食だった理由
実は日本では、明治時代まで“1日2食”が基本だった。
●「朝食」=今でいう昼前
江戸時代の庶民は日の出とともに働き始め、
最初の食事は 午前10〜11時ごろ。
そのあと夕方に1回。
つまり
朝食…今より遅い
夕食…今より早い
という2食文化だった。
■ なぜ3食になったのか? キーワードは“行灯(あんどん)”
江戸時代後期になると、
庶民の家でも「行灯(油を使う照明)」が普及する。
●行灯で“活動時間が長くなる”
これにより、
- 夜の作業
- 夜の読書
- 夜の商売
など“夜の生活”が広がった。
●活動時間が長くなる → お腹がすく
夜まで仕事をする人にとって、
2食ではエネルギーが持たない。
その結果、
「朝」「昼」「夜」に分けた3食スタイルが定着していった。
つまり、
1日3食は“照明の発達”が生んだ生活文化と言える。
■ 科学編:1日3食が“体内時計”に合う理由
人間の身体には24時間周期の
**体内時計(サーカディアンリズム)**がある。
この体内時計は、
「食事のタイミング」で大きく調整される。
●① 朝食は“体を起動するスイッチ”
朝食を食べると…
- 血糖値が上がる
- 代謝がスタート
- 体内時計がリセット
- 脳の働きが活発になる
→ 人間の身体は 朝に1回エネルギーを入れるのが理想的。
●② 昼は“体温が最も高い時間帯”
昼は身体が最も活発になるので、
ここで栄養補給すると効率的に使われる。
●③ 夜は回復の時間
夜は副交感神経が優位になり、
回復モードに入る。
ここで軽めの食事をとると、
- 睡眠の質が上がる
- 脂肪の蓄積を防ぐ
- 内臓の負担が減る
といったメリットがある。
■ 結論:1日3食は「文化+科学」が作り上げた生活リズム
まとめると、1日3食は…
歴史的理由
- 行灯(照明)で夜の活動が増えた
- 労働時間が長くなってエネルギーが必要になった
- 明治時代の学校給食が“3食リズム”を全国に広げた
科学的理由
- 体内時計が3回の食事で整いやすい
- 朝・昼・夜それぞれで身体の働きが違う
- エネルギーが効率よく使われる
つまり、
1日3食は「人間が効率よく生活するための最適解」だったというわけ。
■ 今日のヒモトク(まとめ)
- 昔の日本は1日2食が基本
- 行灯が普及し、活動時間が伸びて3食へ
- 明治の学校制度で全国に広がった
- 科学的にも“3回の栄養補給”は体内時計に合う
- 今の3食習慣は「文化 × 科学」が作り上げたもの

コメント